15.東京名勝 新橋銀座通り博品館之図 大正7年

新橋から銀座方向を見た絵である。明治5年(1870年)に汐留の新橋ステーションができて以来、新橋から銀座通りにかけては、東京の表玄関になった。街路には柳が風になびき、いかにも銀座の風情をかもし出している。左角の三層楼は明治31年(1898年)、伊藤為吉が設計竣工した、帝国博品館という勧工場で、百貨店のはしりともいうものであった。勧工場は階段ではなく、板を敷きつめた傾斜路を上がって、ぐるぐる全階をまわらないと出口にでられない仕組みになっていた。遠方に見える塔が服部時計店、右端の建物が恵比寿ビヤホールである。