アレックス・リンゼイ氏(50才)は、イギリス製の有名な4輪駆動車『ランドローバー』の点検整備&修理が本職で、ブロックスバーン(エジンバラから西に18km)にその修理工場がある。趣味はサイクリングで、自転車のコレクションは15年程前から始めた。1992年には4台しかなかったが、現在では100台近く所有するまでになった。19世紀に製作されたいわゆるアンチーク自転車にはそれ程興味はなく、主に地元スコットランド製で19世紀末(1896〔明治29〕年)から第2次大戦まで(1940年)の自転車を収集しているとのことである(写真16)。
 リンゼイ氏の自転車コレクションは同氏の自宅と修理工場に隣接している倉庫との2ケ所に分かれて保管されているが、その内訳は以下のとおりである。

リンゼイ氏の自宅
23台
修理工場脇の倉庫
70台(推定)
合計
93台(推定)

写真16.アレックス・リンゼイ氏。『ランドローバー』修理工場の前にて
マシーンは『スパークブロック・グランド』、1910(明治43)年製。

写真17.リンゼイ氏の自宅に隣接しているガレージの屋根裏部屋に保管
   されている自転車コレクション。

 リンゼイ氏の自宅は修理工場から南に数kmのところにあるが、自転車コレクションはガレージの屋根裏部屋に保管されている(写真17)。その内訳は以下のとおりである。

ミショー型
1台
オーディナリー車
4台
セーフティ車
2台
自転車等
16台
合計
23台

 修理工場脇の倉庫に保管されているマシーンの数をリンゼイ氏はまだ一度も正確に数えたことがないとのことで、70という数字はあくまでもレポーターの推測にすぎない(写真18)。ただ、はっきりしているのはブランドの数で現在32車種あるという。その代表的なモデルとして以下の3台を紹介してくれた。

* 『ラージ・クレッセントN°5』、1905(明治38)年製。
* 『スパークブロック・グランド』、1910(明治43)年製。
* 『ケンタウロス・フェザーウェイト』、1912(明治45)年製(写真19)。

写真18.修理工場脇の倉庫に保管されている自転車コレクション。
  

写真19.『ケンタウロス・フェザーウェイト』、1912(明治45)年製

 これらの自転車に乗って、VCC(ベテランサイクルクラブ、イギリスのアンチーク自転車の愛好クラブ)のスコットランド支部のメンバーと月1回のクラブランに参加するのがなりよりの楽しみという。このクラブランには前述のドッズ氏(スコットランド国立博物館)やブラウン氏も参加し、よく一緒に走るとのことである。これらのマシーンは見た目は重そうであるが、走り具合は最高で現在の自転車にも決して負けないという。リンゼイ氏自身はむしろ1900年台の自転車でのサイクリングの方が圧倒的に好きとのことであった。

(小林恵三)

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